Tuesday 5 August 2014

カウラ事件から70年

片道5時間かけて、カウラ事件のあったカウラへ行ってきました。
 
カウラ事件は、太平洋戦争中の1944年にオーストラリアのカウラ戦争捕虜収容所で起こった
日本人捕虜500名以上による脱走事件です。
 
カウラ収容所の跡地。写真中央に建物の残骸が少し残っています
 
 
当時の国際条約に基づいて、捕虜として手厚い待遇を受けていたにもかかわらず
まともな武器も持たずに収容所の鉄条網を越えようとし、機銃掃射を浴びて
日本人231名、オーストラリア人4名もの犠牲者が出ました。
  
国から”生きて虜囚の辱めを受けず” という考え方を刷り込まれた結果
私と同じ年くらいの、それぞれ家族がいて、人生これからという青年達が
捕虜として生きのび帰国する可能性を自ら捨てて、殺されることを選んだというのは
生まれてからずっと平和な日本で育った自分にとって衝撃的でした。
 

本音は違った人もいっぱいいたでしょう。
「長いものに巻かれろ」という言葉とか、「村八分」の恐怖とか
日本人の和を尊ぶ精神の、悪い面が重なって悲劇が起きてしまったのかな。


今日でカウラ事件からちょうど70年。
平和主義をうたっている日本も、集団的自衛権の行使容認に向けて動き出しています。
 
「国も大事だけど、自分や家族がもっと大事」って
堂々と言えない時代が、二度と来ませんように。
235名の御冥福をお祈りします。
 
 
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